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憧れの存在 [61~80]

前回の記事から少しして、僕様はワタメの姿に戻つた。

やはりワタメは良い。
このモコモコに包まれていると とても温かいのだ。
 
 
 
ワタメであることを楽しんでいると、島に小さいピグミーがやつて来た。
ちなみにこのピグミーは、僕様の飼い主の脳内フレンドである。

僕様がワタメの姿であることに対して一通り喜びの感想を述べた後、小さいピグミーは周囲を見渡した。
緑ばっかりですね。
うむ、素敵な空間だと思つている。
Lood様は緑色がお好きなの?
僕様が「さうだ」と答えると、小さいピグミーは少し考えてから言い難さうに言つた。
もし私が緑色になったらLood様は私のこと、可愛いって思う?
思うだらうな。
やったぁ! あれ?でもLood様は白色ですね。
うむ、僕様は純真なワタメであるから白色が似合うのだ。
じゃあ私が白色になったらLood様は私のこと、可愛いって思う?
思うだらうな。
・・・・・・。
・・・・・・。
あの・・・Lood様。
うむ?
私には何色が似合うと思いますか?
何故そんなことを訊くのだらうか。
僕様の嗜好がどうであつても、小さいピグミーにはほとんど無関係であるのに。
今のままが良からうな。
・・・・・・。
・・・・・・。
どうしてか、小さいピグミーの表情が止まつてしまつた。
・・・・・・。
・・・・・・。
僕様は待つた。
・・・・・・。
・・・・・・。
どうして今日のこの沈黙は、こうも気まずく感ずるのだらう。
私、帰るね。
・・・さうか、またな。
・・・・・・うん。
そして小さいピグミーは帰つて行つた。

その時、僕様の心に走つた感情は何だつたのだらう。
罪悪感に似ている。
小さいピグミーに対して何かとても悪いことをしてしまつたという思いに駆られる。
だが冷静に一つ一つを思い出してみても、僕様に非はないのだ。
緑色の空間が素敵なのは本当のことだし、小さいピグミーが緑色になれば可愛いと思うだらうし、白色になつても同じく可愛いと思うだらう。
小さいピグミーに似合う色が今のままの色であると思うのも本当のことである。
僕様は真実しか言つていないのだ。
僕様は小さいピグミーに対して誠実であると言えやう。
何も後ろめたいことはない。
ない、のだ。

何故小さいピグミーは急に帰つたのだらう。
小さいが故の気ままな行動の一種だらうか。
止まつたままの顔が、頭の中でいつまでもそのまま動かない。
いつもの顔に戻つてもらうために 僕様に出来ることはあるだらうか。

だがひよつとすると実際にはもう、元通りの様子に戻つているかもしれぬ。
僕様は何もする必要がないのかもしれぬ。
奴に聞けば、小さいピグミーの様子が分かるだらう。
ちなみに奴というのは僕様の飼い主のことである。
奴はあの小さいピグミーのたつた一人のフレンドなのだから。
よし、ここに奴への質問を書いておくことにしやう。
『 小さいピグミーは元気にしているか? 』
この記事を読み次第、僕様の飼い主として、また小さいピグミーのフレンドとして、コメントを寄せるやうに。
 
 
 
次のタイトルは「花束持って」


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突然の出来事 [61~80]

僕様は由緒正しきワタメなのである。
しかし自分というものを認識した時からずつと変わらずワタメの姿でいたわけではない。
時々違う種族になつたりもしたのである。
たとえば、

とか。
少し柔らかくして、

とか。
もつと統一感を持たせて、

とか。
だが、いつでも心はワタメであつた事をここにはつきりと断言しておく。

わざわざこんな事を書くのも、ひとえに誤解をされては不愉快だからである。

僕様、どんな時もワタメなのである。
たとえ見た感じが違うリヴリーになつたとしても。

さて、何故僕様の姿が変わつたのか。
その答えは簡単だ。
奴が「そうしよう」と言つたからである。
ちなみに奴というのは僕様の飼い主のことだ。
どうして奴がそう思つたのかは僕様の預かり知らぬことである。。
一つ確実なことは、いずれ ― そう遠くない未来に 再びワタメの姿に戻るであらう、ということだ。
奴がこの姿をどう思つているとしても奴はワタメが好きなのだし、僕様はワタメなのだから。

 
 
 
島でくつろいでいると小さいピグミーがやつて来た。

(ちなみにこの小さいピグミーは奴の脳内フレンドだ)
小さいピグミーは僕様の姿が変わつたことに驚いて、言葉を忘れてしまつたやうだ。
声での表現方法を思い出すまで、僕様は黙つて小さいピグミーを見ていることにした。
小さいピグミーもまた僕様を見ていた。

しばらくお互いを観察し合つていたのだが、やがて小さいピグミーは発音の仕方を思い出したらしく大きく息を吸い込んだ。
Lood様!
うむ。
Lood様! 大丈夫ですか?!
大丈夫とは何のことだらう?
僕様は全く危険な目には遭つていない。
僕様は平気である。何を心配しているのだ?
だってLood様がワタメじゃないです!
それだと何か不都合があるのか?
だってLood様は立派なワタメなのに、そうじゃあないみたいに見られちゃうよ!
・・・・・・。
Lood様はそれで本当に平気なんですか? 私、Lood様がそんな風にみられちゃうなんて嫌です!
ふむ。
案ずるでない。僕様は平気である。
でも・・・。
僕様はこの姿でもワタメであれるぞ。
僕様のワタメ魂はこれしきでは揺らがぬ。
それともこの姿の僕様がワタメだと言つても信じられぬか?
ううん、そんな事ないです! Lood様はいつでもワタメです!
さうだ。僕様はワタメである。
 
 
 
この姿は一時的なものであつて、仮の姿なのだ。
僕様は由緒正しきワタメなのである。
 
 
 
次のタイトルは「憧れの存在」


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なんとかなるさ [61~80]

自分を保護する者はより完成された者であつて欲しい、そう願うのはペツトとして当然のことだらう。
だが残念なことに僕様を保護している飼い主は欠点の多い人間なのである。
しかし僕様は良いペツトであるから、駄目な飼い主の欠点を補つてやる準備がある。

欠点が多すぎて、どれから補うべきか迷うところだが、今回は「いつも流行に乗り遅れる」という駄目性質を補つてやらうと思う。
今の流行はハロウィンである。

僕様が思うに、ハロウィンの醍醐味は仮装である。
しかしそれは短い期間に限られる。
当日に奴が遊び歩いてPCの前に現れなければ、僕様としては如何ともしがたい。
(ちなみに奴というのは僕様の飼い主である)
よつて、南京(なんきん/かぼちゃ/パンプキン)の力を借りることにした。
島を南京で飾り立て、はた目から見れば「流行の最先端を楽しんでいる」という印象を与えるやうな島にするのだ。
そうした島を見せれば、奴も少しはハロウィン気分になつて流行に乗ることが出来るであらう。

僕様は島を探しに行つた。
これは簡単な作業で、すぐに南京畑の島を手に入れることが出来た。
次にアイテムなのだが、こちらはなかなか難しい。
南京、もしくはハロウィンを彷彿とさせるアイテムが沢山あるからだ。
そこで今回は南京に絞つて設置してみた。
南京に囲まれて、僕様は奴を呼ぶ。

5秒後に奴は来た。
どうだ? この島をどう思う? と僕様は聞いた。

何を言つているのだらうか。
酸素が足りなくなつて火が消えるはずだとか、金具の付け根が焼け落ちてしまうはずだとか奴は言うが、僕様はそんな事は知らぬ。
奴にそう言うと、奴は待つているやうにと言い置いて姿を消した。

僕様は一日待つた。
戻つて来た奴は「ほら、これを見てごらん」と言つて1個の南京を見せた。

どうやら僕様を待たせている間に作つたものらしい。
単純なのに不恰好な出来栄えである。
僕様がそう考えていることなど知らぬ奴は、よく見ているのよ と言つて作業を始めた。
平たい切り株のやうなロウソクに火を灯し、中身をくり抜くために外したと思われる頭部を元の場所に戻した。
するとどうだらう。
奴の言う通り、火が消えてしまつた。
僕様はよくよくこの南京を観察した。


奴が再び頭部を外したので、僕様は頭部のパーツも観察した。
裏側の丁度火が当たつたと思われる部分が真つ黒にこげている。
もつと長い時間火が灯つていたならば、きつと天辺一帯はボロボロになつていただらう。

また火を灯して、今度は頭部を外したまま部屋の電気を消した。
すると、なんとなく島にある南京と同じやうになつた。

南京の表情が違うことを除けば、頭部がないだけだ。

奴は、にんまりと笑つた。

果たして本当にそうなのだらうか?
奴は火を灯していると信じているやうだが、そもそも本当にこの光は火なのだらうか?
電球かもしれぬし、ひょつとするとミュラー博士が新しく開発した光源かもしれぬではないか。

僕様が疑問を呈する前に、奴は画面の前から去つてしまつた。

島で南京に囲まれながら僕様は考えた。
南京から出ている光が何の光なのかは、確かに気になる。
だが、それが分かつたからといつて何にならうか。
実際に南京はここにあるのだから、それは意味のないことだ。
さうだ僕様の目的は、南京の光源を突き止めることではない。
奴を流行に乗せてやることだ。
さうだ! 僕様は成功したのだ!
奴は下手ではあるが、ハロウィン用の南京を作つたではないか。
これで誰も「ハロウィンに乗り遅れてる」という評価はしないだらう。
うむ、僕様は満足である。
南京畑の真ん中で僕様は頷いた。
 
 
 
次のタイトルは「突然の出来事」


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